映画刀剣乱舞‐黎明‐ 個人的かつ本音の感想

「映画刀剣乱舞‐黎明‐」を公開日(2023/3/31)に見にいってまいりました。

金曜でしたが舞台挨拶があったこともあり、田舎ではそこそこの入り。

入場者特典は、ゲームで使える「抹茶らてまきあーと」シリアルとステッカー(長谷部)でした。

意図的なネタバレはしませんが、内容に触れる感想もありますので未視聴の場合は避けてくださいね。

結構本音で書いていますので、辛口意見もあります。

あくまで個人の意見ですので、こう思うやつもいるんだな程度に思ってください。

目次

映画刀剣乱舞‐黎明‐ 簡単なあらすじ

*かなりざっくりです。前半のみです。

平安時代。

大江山へ鬼退治(という建前の山の民の討伐)へ出陣した源頼光たちは、時間遡行軍に襲われる。

時間遡行軍は鬼退治の失敗をもくろんでいたが、そこに刀剣男士がやってくる。

そして歴史通りに、毒を盛られた鬼(山の住民)は死に絶えようとしていた。

最後に生き残った赤髪の青年は絶望と恨みから鬼へと変貌し、最初に青年のもとへやってきた山姥切国広は青年のすさまじい「呪い」を受けて姿を消してしまう。

現代。

女子高生のコトネは、遡行軍と戦う三日月宗近と知り合い、仮の主として行動を共にすることに。

三日月宗近はいなくなった山姥切を探し、現代へとやってきていた。

記録が残りやすい現代で、人目もはばからずに出現する遡行軍。

さらに記憶を失う一般人が続出する。

時の政府は山姥切長義を派遣し、事の収集に当たらせる。

長義は山姥切国広が関与していると考え、それを追ってやってきた三日月宗近とともに追うことに。

一方、へし切長谷部は仮の主であるミツル、源氏兄弟は京都の神職である倉橋とともに東京に向かう。

コトネは審神者の力が強く、人の「記憶」が実体化した「小鬼」を見ることができる。

小鬼を追いかけて倉庫にたどり着くと、そこにはイブキという青年と山姥切国広がいる。

三日月は山姥切に語り掛けるが、逆に斬りかかられ応戦するしかない。

そこに、2振りを追ってきた長義が加わり、三つ巴の戦いとなる。

映画刀剣乱舞‐黎明‐ 感想

ストーリー

短くきれいにまとまっていると思ったのは圧倒的に前作です。

前作が歴史ミステリーとしてきれいにはまっていたのに対し、今作は歴史の部分は冒頭のみで「酒呑童子」を使いたいために持ってきているという感じ。

現代の刀剣男士のお話も魅力的ではありますが、展開的には面白みに欠けます。

ラストも簡単に予想がつくし、ストーリーが進むワクワクドキドキ感はなかったです。

あと刀剣男士が絡まない、人間同士の現代劇的な部分が多いです。

ただ、冒頭の鬼退治の名目で山の民族を滅ぼしに行く部分は普通によかった。めちゃ短いですけども。

刀剣男士と仮の主

今作のメインとなる、刀剣男士と仮の主とのコミュニケーションは面白かったです。

元の主(歴史上の人物)とのエピソードはありません。

中でも長谷部とギャルのコンビが一番よかった。

見た目のギャップもいいし、会話も楽しい。

「常に己の進路を求めて止まざるは水なり」素敵な言葉です。

ラストのお別れシーンも非常によかったです。

ただね、出会いとか描かれてないのよ。そこは欲しかったなぁ。

出会いが描かれているのは三日月だけでした。

源氏と神職は顕現のシチュエーションがエモい。

倉橋さんは安倍晴明の末裔なんですね。

鬼切りの刀である源氏兄弟が鬼を斬るために今回出演したのね、とうっきうきで見てたけど特にそういうわけでもなかった。(それより山姥切国広が言われた「山姥も鬼も同じだろ」がフラグでした)

三日月と女子高生は、思ってたより尺が長い。ほほえましいエピソードなど盛り込まれていますがこの尺を長谷部に欲しかった。

女子高生の出番が結構あるのですが、必要な部分なんだとは思います。が、今何見ているんだろうと思ったことはあった(笑)

特にカフェのシーンとかどうなんだろう。好きな方はいるかもしれませんが。

山姥切とイブキの出会いも描かれてないし、今作は脳内補完(考察じゃなくて)の必要をかなり感じました。

ラストに俺を信じて、みたいなくだりがありましたが出会ったのってそんなに昔じゃないし、絆が深まるエピソードがないので「ええそうなの」と思いました。

(山姥切が自分の主としてイブキに付き従っていたのを信頼関係とするならば、そこに絆があるとは思いますが)

面白い関係性だったのは長義とカガミ。カガミが公務員なところが面白いし、このコンビで特命任務しているシーンをががっつり見たい。

カガミはちょっと軽くみられている部分もありましたが、割と冷静だしよく動くし、長義の片腕として有能だと思います。

お別れのシーンもよきです。「覚えていてはやれないが」みたいなことを言う長義が好きすぎる。

源氏兄弟と神職のコンビは大人な3人て感じで好き。

倉橋さんが2振り顕現してしまい戸惑っている様子が新鮮。

2振り揃っての納刀はいいものですね。

兄弟の仲良し感をもっと見たかったです。

刀剣男士と仮の主の会話やシチュエーションを楽しみたい方にはとても楽しめると思う。

とはいえバディ感はいうほど描かれていないですが。

女子高生(コトネ)

物に宿る声がノイズのように聞こえる特性を持っている。

でも三日月の声だけはクリアに聴こえました。それがきっかけで仮の主に。

人間のイブキを斬らせたくないコトネと、歴史を改変させないために斬らなければならない三日月。

コトネの言いたいことは分かるんだけど、これは刀剣乱舞なので三日月の行動が正しい。

ほんと、言いたいことは分かるんだけど…

兄弟(兄:イブキ)

非常にかわいい兄弟ながら残酷なエピてんこ盛り。

兄弟の家庭事情に救いがないし、普通に人間ドラマでした。

結局イブキは弟をどうしたかったのか。蘇らせる感じでもなかった気がするけれど(うろ覚えです)

そういうちょっとした部分が描写されてないと思う部分が他にもいろいろありました。

(見てたら想像つく部分もありますが、結構重要なシーンだと思います)

弟の見た目をした「器」にいっぱい貯めてましたね。なぜ弟の姿をしていたのか?悔恨の念がそうさせた?

酒呑童子の呪いとイブキのやり場のない怒りや悲しみがリンクしたから、あんな山の中で角を見つけることができたのか?

必然性が弱い気がしました。

弟が一瞬ホラーでぞくっとしたのは良かった。

弟の見え方が違うとか、こういう演出はとても良いと思います。

あの団地いろんな映画に出てますね。さすがに分かった。雰囲気ある。

本丸違いの長谷部

違う本丸で協力して、ってパターンは初めてだったので「なるほどそう来たか」と。

ちょっと会話で出てきただけですが、面白かったシーンです。

どうやら現代には1本丸に1刀剣男士しか派遣できないらしい?のでこうなった。

スカイツリー

ここでなければならない意味は何だったんだろう。

スカイツリーでのバトルはそんななかったと思います。

女子高生とイブキの会話がふんわり過ぎた。そして長い。

殺陣

殺陣は前作より増えていました(映画の尺も長くなったしね)

殺陣は見所の一つでもありますし、個人的にはかなり気に入っています。

特に気に入ったのは3つ巴と渋谷でのシーン。圧巻です。

3つ巴は目が足りないし、ここはスローで何度もしっかり見返したい。

三日月・山姥切・長義めちゃかっこいいです。撮り方もかっこいい。

渋谷は前作から引き続き、全員集合です。

血振りかっこよすぎ。納刀かっこよすぎ。

めっちゃテンション上がりました。見る価値ありです!

衣装やウイッグ

三日月のウイッグ頑張ってほしかった。

渋谷でのほかの刀剣男士の衣装とかウイッグで気になるところがちらほらありました。

長谷部と山姥切、長義は割と安定している気がしたし好きです。

VFX

エフェクトはすごいいっぱいあります!こってりしすぎてる部分もある。

特に気合入っているのは酒呑童子の変身シーンとかかな。

これは好みが分かれるところだと思います。

私は可もなく不可もなくです。(それ以外に気になる部分が多すぎました)

いまいちなところ

全体的にテンポがあまりよくない感じはしました。

前作の冒頭のあの畳みかけるような勢いが好きな人には物足りないかも。

特に気になったのが、渋谷の前半戦で女子高生と三日月が話すシーンとスカイツリー。

そんな悠長に話せないでしょって気になった。

刀剣男士と仮の主という面白いシチュエーションながらも、描き切れていない感があります。

(何回も言いますが出会いとかエピソードとか、三日月だけではなく長谷部らも増やしてほしかった)

三日月の能力が万能すぎて。最初から主にしか見えないとかでよかったのでは。

現代に出陣する刀剣男士として面白い設定ですが、人間の出番が多めなので好き嫌い分かれるところ。

女子高生がイブキを説得するシーンは完全に刀剣男士が入れない領域でした。

本丸にいる4振り(一期・骨喰・堀川・小烏丸)の出番が少なくて残念。

この4振りもメインどころになっているのにと思いました。

あと話が関係ないところだと、

渋谷で長谷部の殺陣シーンだけ道路が濡れてた?

三日月のリップだけど、時の政府でいる時は薄かった(塗ってなかった?)あとは割としっかり色ついてた気がします。

まとめ

どういう方向性の話かと思っていたら、現代で人間の「記憶」が消える、物の「記憶」を聞く人間がいなくなる、審神者や刀剣男士が消えるというものでした。

ラストではみんなが審神者の力を持っている、みたいなことでしたが、それとイブキの話がうまく重ならない感じがして…

前作のすべてのピースがかっちりハマるストーリーが好きだっただけに、今作は中途半端だったり見えない部分やちょっとしか出ない人物(刀剣男士も)が多すぎて尻切れトンボに感じました。

脳内補完をするシーンが多すぎるというか。

確かにVFXはふんだんに盛り込まれていましたが、そこを頑張るよりほかをもっと練ってほしかったなーと思います。

クライマックスのシーンもメインは人間でしたし、説得感があまり感じられない解決方法でした。

私の好きな刀剣乱舞は前作かなと思います。

とはいえ、面白かったり沸くシーンもたくさんあるし、映画で新たにみられた刀剣男士もいたのでそこはよかったと思います。また見に行こうと思います。

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